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”MVPは笑顔が怖いおじさん役の俳優!?ゲーム原作の映画『8番出口』レビュー”

レッド

映画『8番出口』レビュー

この『8番出口』を映画化と聞いた時は、このゲームを映画とか正気かと思いました。原作のゲーム『8番出口』はストーリー性はないに等しいし、川村元気監督の手腕が問われる映画だと思いました。

しかし、良い意味で裏切られる形となりました。まずホラー要素があり意外と怖いということ。では、何故しっかり怖いのかルールを理解観客と同様に主人公も8番出口のルールを理解していない。

そのため、無情にも何度も0番出口に戻されてしまう。0番出口から出るも、再び0に戻る恐怖を丁寧に描写しています。そして、MVPは不気味な笑顔で登場するおじさんです。

それでは、映画『8番出口』のレビューをしていきたいと思います。

ストーリーのネタバレは基本していませんが、あらすじなど少しストーリーにふれた感想を書いているためその点は注意してください。

作品紹介・あらすじ

引用:映画『8番出口』予告【8月29日(金)公開】

あらすじ・解説

2023年にインディーゲームクリエイターのKOTAKE CREATEが個人制作でリリースし、世界的ブームを巻き起こしたゲーム「8番出口」を、二宮和也主演で実写映画化。

蛍光灯が灯る無機質な白い地下通路を、ひとりの男が静かに歩いていく。いつまで経っても出口にたどり着くことができず、何度もすれ違うスーツ姿の男に違和感を覚え、自分が同じ通路を繰り返し歩いていることに気づく。そして男は、壁に掲示された奇妙な「ご案内」を見つける。「異変を見逃さないこと」「異変を見つけたら、すぐに引き返すこと」「異変が見つからなかったら、引き返さないこと」「8番出口から、外に出ること」。男は突如として迷い込んだ無限回廊から抜け出すべく、8番出口を求めて異変を探すが……。

主人公の“迷う男”を二宮、スーツ姿の“歩く男”をドラマ「VIVANT」の河内大和が演じ、「渇き。」「糸」の小松菜奈、「遠いところ」の花瀬琴音、子役の浅沼成が共演。監督・脚本は、「怪物」「君の名は。」など数々のヒット作のプロデューサーとして知られ、2022年の初監督作「百花」で第70回サン・セバスチャン国際映画祭の最優秀監督賞を受賞した川村元気。2025年・第78回カンヌ国際映画祭ミッドナイト・スクリーニング部門出品。

2025年製作/95分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2025年8月29日

8番出口 : 作品情報・キャスト・あらすじ – 映画.com

感想

ストーリー性皆無のゲームを、ここまで話題性のある映画にしただけでも評価

この映画は原作であるゲーム『8番出口』を知らなくても充分に楽しめるように作られています。映像のワンシーンに8番出口を攻略するためのヒントがいくつも散りばめられており、非常にフェアな映画となっています。

まず、観客はゲームの『8番出口』を知らなければ何度も0番出口に戻されてしまいクリアできないでしょう。それは主人公も同じでルールが分からず0番出口に戻されてしまいます。

それはルールが提示されていないから、どうしたら8番出口まで行けるのかクリアできるのか分からない怖さの異変こそが主人公の視野を狭めてしまっており、攻略を困難にさせてしまっています。

しかし、周囲を見渡せば攻略できるヒントがあり、偶然の攻略から主人公は8番出口の攻略法を知っていきます。例えば最初の異変を感じたら引き返せというもの。

最初はルールに気付かずに異変を感じても進んでしまい0番出口に戻されるのですが、次に笑っているおじさんが近付いてくる。あまりの怖さから引き返す主人公は結果的にルールに乗っ取った行動をして1番出口に進むことができる。

こうして、8番出口の攻略を心理に基づいてしていくのがこの映画の面白いところでしょう。

後この映画で最もインパクトが大きいのが、笑った顔で登場するおじさんです。本当に実写化と思うくらい、AIかと思うくらいの不気味さを感じさせてくれました。

この笑顔のおじさんがしっかり恐怖を伝えることが出来たからこそ、最初の1番出口に進むための主人公の行動に説得力が出て、映画全体の評価を上げていると感じました。

主人公を演じた二宮和也の演技も良かったですが、影のMVPはおじさん役の俳優さんだと思いました。これ程までに印象に残る存在感を示した時点で話題性という意味ではヒカキンよりおじさんの方が存在感があったと感じました。

ゲーム原作ということで全く期待していなかったし、面白くない映画になりそうと思っていましたが、ストーリー性の全くない原作をここまで映画に落とし込んだのは評価できると思いました。

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