映画『デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING』レビュー

作品紹介・あらすじ

作品紹介・あらすじ

テレビアニメ「デジモン」シリーズの第2作として2000年に放送された「デジモンアドベンチャー02」の登場人物たちのその後を描く劇場版。

本宮大輔ら“選ばれし子どもたち”が大冒険を繰り広げてから10年が経った2012年。成長しそれぞれの道を歩み始めた大輔たちは、パートナーデジモンたちと変わらぬ絆で結ばれていた。ある日、東京タワー上空に巨大なデジタマが出現し、「みんなにともだちを。世界中すべてのひとにデジモンを」というメッセージを発信。世界中から注目が集まる中、大輔たちの前に、世界で初めて“選ばれし子ども”になったという謎の青年・大和田ルイが現れる。“選ばれし子どもたち”誕生の裏には、幼いルイのある願いが隠されていた。

物語の鍵を握る青年・ルイの声を緒方恵美が演じる。「デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆」に続いて田口智久が監督、大和屋暁が脚本、ゆめ太カンパニーがアニメーション制作を担当。

2023年製作／80分／G／日本
劇場公開日：2023年10月27日

デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING : 作品情報 – 映画.com (eiga.com)

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感想

本作は良い所と悪い所がハッキリしており賛否両論が巻き起こるのは免れないと思います。

まず良かったところはデジモンアドベンチャー02のキャラクターが動いているところが現在の綺麗なアニメーションで観れたというところでしょう。

キャラクター同士の掛け合いも自然で当時のテレビシリーズから違和感なく観ることができただけでも非常に嬉しかったです。また一部声優の変更がありますが、これは仕方のないことではありながら声にも全く不満は抱きませんでした。

また一番良かった点は進化シーンのクオリティを当時の演出をそのままに現在のクオリティで蘇らせてくれたこと。特にパイルドラモンの進化シーンは素晴らしく、当時の演出のセンスの良さが光っていたと改めて感じられました。

ここからは悪い所でメインとなるキャラクターが大輔たちではなく本作のオリジナルキャラクターであるルイとなっていること。

本作でルイというキャラクターを短い上映時間で描かなくてはならないため回想シーンが多く、その代償として大輔たちの活躍シーンは大幅に削られてしまっており本格的なバトルシーンは終盤までお預けといった本作に期待しているところが大幅に削られてしまっているのは残念なポイントです。

また、前作である『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』ではオメガモンですら敵わなかった敵の存在があり、新たな進化がありましたが、本作は敵に強大さを感じられず非常に物足りない映画となってしまったなといった感想です。

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総評

前作の『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』が素晴らしい映画だっただけに、監督が続投ということも含めて期待していた本作ですが、正直な感想としては少し物足りない映画だと感じました。

本作に期待していることは、多くの人が大輔たちの活躍だと思いますが、本作で焦点を当てられているのは本作のオリジナルキャラクターのルイとウッコモンで上映時間の大半をこのオリジナルキャラクターに割いてしまっています。

オリジナルキャラクターが悪いというわけではありませんが、上映時間が１時間半も満たない中でオリジナルキャラクターのエピソードに尺を使ってしまい、02のキャラクターに尺を使えなかったのが問題だと思います。

また敵キャラクターの脅威が感じられず、強大な敵に立ち向かう大輔たちは本作では見受けられませんでした。エピソード自体は悪くはないのですが、本作に求めるものが制作陣と自分とで異なっていたため物足りないといった感想を抱いてしまいました。

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