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映画『サバカン SABAKAN』レビュー

レッド

王道の青春ロードムービー

元SMAPの草彅剛が新しい地図となってからの作品ということで以前から気になっていた作品で偶然Netfilixで鑑賞することができたため鑑賞しました。

感想としましては、期待以上に完成度の高い王道の青春ロードムービーとなっていました。

具体的にどのような部分が素晴らしかったのかレビューをしていきたいと思います。

作品紹介

無名の子役を主役に抜擢した『サバカン SABAKAN』は、「子供が主役」の青春映画だ。
80年代の長崎を舞台に、“イルカを見るため”に冒険にでる二人の少年の《ひと夏》を描く。
演技初挑戦の番家一路(子役)を主演に、原田琥之佑(子役)、尾野真千子、竹原ピストル、貫地谷しほり、岩松了、そして草彅剛が出演する。
第44回日本アカデミー賞最優秀作品賞に輝いた『ミッドナイトスワン』に続く新たな愛は、すべての大人たちの魂を揺さぶる「あの頃の僕たちに背中を押される」あたたかな物語となった。

映画『サバカン SABAKAN』 大ヒット上映中! (sabakan-movie.com)

あらすじ

1986年の長崎。夫婦喧嘩は多いが愛情深い両親と弟と暮らす久田は、斉藤由貴とキン肉マン消しゴムが大好きな小学5年生。そんな久田は、家が貧しくクラスメートから避けられている竹本と、ひょんなことから“イルカを見るため”にブーメラン島を目指すことに。海で溺れかけ、ヤンキーに絡まれ、散々な目に遭う。この冒険をきっかけに二人の友情が深まる中、別れを予感させる悲しい事件が起こってしまう・・・。

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評価点・賛否両論点

  • 人気者の久田と、嫌われ者の竹本の対比と絆を丁寧に描かれている
  • 青春映画としてもロードムービーとしても完成度が高い
  • 物語は良く言えば王道、悪く言えばありきたり

人気者の久田と、嫌われ者の竹本の対比と絆を丁寧に描かれている

本作を語る上で欠かせないキャラクターが常に白いランニングを着ている竹本という貧乏で周りに嫌われているキャラクター。

竹本は貧乏ということで周りからも馬鹿にされいじめられてしまいますが、主人公である久本は決して竹本を笑いません。そのことが二人が仲良くなっていくきっかけとなるのですがここからどのように久田と竹本が友情を深めていくのか、非常に丁寧に描かれています。

協調性がなく誤解されやすい性格である竹本が周囲に溶け込めないのも納得はできませんが理解はできます。根は優しい人間でも少しの誤解でいじめの対象とされるのは現実でも少なからずあることです。

人気者の主人公と嫌われ者の竹本、対比する二人のキャラクターがかけがえのない、この二人が仲良くなっていく過程が非常に丁寧でシナリオに自然と没入することができます。

青春映画としてもロードムービーとしても完成度が高い

対比する二人がイルカを見たいという目標のためブーメラン島を目指すのですが、道中での二人の掛け合いが本当に子供達の冒険を観ているような描写となっており、無理に美化させずリアルに描写していることも映画に没入できる要素の一つだと思います。

二人は早く言えば悪ガキで至る所でイタズラをするのですが、どこか憎めない絶妙なキャラクター描写となっており、性格も異なる二人がお互いの良い所を見つけ友情を深めていく様は観ていて心地よかったです。

二人の行動が倫理的に受け付けられないといった不満はどうしても避けられないと思いますが、欠点はあれどお互いが持っている魅力などがそれ以上に描かれており個人的には大変満足のいくロードムービーでした。

物語は良く言えば王道、悪く言えばありきたり

物語の展開に関しては、捻りはなく予想を越えるようなシナリオにはなっていません。どこかで見たような展開となっており目新しさは皆無といって差し支えないと思います。

これは良く言えば王道ですが、悪く言えばありきたりな展開とも捉えられてしまいます。そのため二転三転するようなシナリオ展開を期待してる人や、最後にどんでん返しのような展開を望んでいる人には不向きな作品であるかもしれません。

しかし、個人的には二人の絆を深堀りしていくシナリオや、キャラクター同士の関係に好感が持てたため不満よりも満足度の方が強かったです。

総評

本作はキャラクター描写、程よい現実味のある世界観の作り込みなど魅力の詰まった作品だと感じました。人気者の久田と、嫌われ者の竹本の対比している二人がどのように絆を深めていくのか非常に説得力がありましたし、後半の展開にも感動させられました。

青春映画としてもロードムービーとしても完成度が高く二人のブーメラン島までの小さな冒険、そして冒険を得ての二人の関係性には好感が持てました。

一部それって倫理的に受け付けられないシーンもあり、賛否が分かれるとしたらこの部分とシナリオの展開を王道と捉えるかありきたりと捉えるかの違いによるところだと思います。

個人的には、物語として綺麗にまとまっており、キャラクター同時の関係性に好感が持てたため非常に満足のいく作品となりました。

王道の青春ロードムービーとして素晴らしい作品でした。

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