オススメ

映画『ラーヤと龍の王国』レビュー

レッド

”興行収入としては大コケ、完成度は傑作級のディズニー映画”

監督は「ベイマックス」のドン・ホールということで鑑賞前の期待値は非常に高い状態で観に行きました。

コロナで映画館とディズニーとの間に問題が発生しディズニーの映画の中では公開規模が小規模となってしまい爆死とまではいかないにしても興行収入は伸び悩んでしまう結果となってしまいました。

2021年のアニメ映画は本作であったり、『映画大好きポンポさん』もそうですが、クオリティは非常に高い作品なのに興行収入的には大コケしていているといった評価と興行収入が反比例している作品が目立った印象です。

ネタバレは多少ありますので一応ネタバレ注意とさせていただきます。

それでは映画『ラーヤと龍の王国』レビューをしていきたいと思います。

作品紹介・あらすじ

作品紹介・あらすじ

龍の王国を舞台に少女の戦いと成長を描くディズニーの長編アニメーション。聖なる龍たちに守られた王国。人びとが平和に暮らすその王国を邪悪な悪魔が襲った。龍たちは自らを犠牲に王国を守ったが、残された人びとは信じる心を失っていった。500年の時が経ち、王国をふたたび魔物が襲う。聖なる龍の力が宿るという「龍の石」の守護者一族の娘ラーヤは、王国に平和を取り戻すため、姿を消した最後の龍の力をよみがえらせる旅に出る。監督はアカデミー長編アニメーション賞を受賞したディズニーアニメ「ベイマックス」のドン・ホールと、実写映画「ブラインドスポッティング」のカルロス・ロペス・エストラーダ。2022年・第94回アカデミー長編アニメーション賞ノミネート。2021年3月5日から劇場公開と同時にDisney+でも配信(追加料金が必要なプレミアアクセスで公開)。劇場では短編「あの頃をもう一度」が同時上映される。

2021年製作/108分/G/アメリカ
原題:Raya and the Last Dragon
配給:ディズニー

ラーヤと龍の王国 : 作品情報 – 映画.com (eiga.com)
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ラーヤと龍の王国 MovieNEX [ ケリー・マリー・トラン ]
価格:3,514円(税込、送料無料) (2023/8/20時点)


感想

本作のテーマは「信頼」主人公であるラーヤは信頼していたナターリに裏切られて龍の石を奪われて人を信じることができなくなってしまいます。人を信頼するということが大切だと頭の中では分かっていても心の中では信じきれないラーヤの気持ちが物語を通して徐々に変化していく描写が丁寧に描かれています。

龍の石の欠片を集めるというのも王道で分かりやすく、子供から大人まで楽しめる映画となっています。しかし反対に斬新な映画を鑑賞したいと思われる方には向かないと思います。王道なストーリーで面白い作品を探している人には完璧な作品だと思います。

また、登場人物それぞれに個性がありアルマジロのトゥクトゥク、盗人の赤ちゃんのノイなどキャラクターが個性的で魅力のあるキャラクターが繰り出すアクションはどれも見応えがありました。

王道なストーリーでありながらも、それぞれのキャラクターに見せ場を作り作品のテーマでもある「信頼」を見事に描ききっている点は素直に評価できます。人に信頼してもらうためには自らが一歩他者に歩み寄らなければならないこと、一度は他者を信じられなくなったラーヤがどのような気持ちの変化を遂げていくのか非常に感慨深い作品となっています。

総評

コロナの影響で映画館側とディズニーとの間でちょっとしたトラブルがあったこともあり、公開規模がディズニーの作品の中では控えめな映画となってしまいました。

トラブルというのが「ムーラン」と「ソウルフルワールド」という作品を映画館で上映予定だったものの、コロナのことを考慮してディズニーがディズニープラス独占の配信に変更したことがあげられます。

コロナで映画館に人が集まると感染者が増えてしまうためムーランとソウルフルワールドをディズニープラス独占公開にしたディズニーサイドの考え方も理解できますし、散々映画館で宣伝したにも関わらず最終的にディズニープラス独占配信にされてディズニーに不信感を抱く映画館サイドの考え方も理解できます。

ディズニー映画の中で興行収入の観点からいくと大コケした作品の部類になってしまうのかもしれませんが、映画自体の完成度は間違いなく傑作級の作品となっています。

最近のディズニーの悪い風潮である過剰なまでのポリコレも、本作では気になるレベルではなく自然と多様性の要素を入れており、ポリコレが原因で映画がつまらない作品になっているといったことは本作では全くありません。

王道でありながらストーリー、キャラクター、アニメーション、音楽と全てが高水準にまとまった傑作ですので老若男女問わず楽しめる作品だと思います。

Twitterからの読者コメントをお待ちしています。
ブログ更新の励みになります!
フォローお願いします。
ABOUT ME
記事URLをコピーしました