映画『かもめ食堂』レビュー
”説得力に欠ける映画”
監督と脚本は荻上直子、キャストは小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ、ヤルッコ・ニエミなどとなっています。
第28回ヨコハマ映画祭(2007年)にて第5位を獲得した作品ということで期待していた作品でNetflixなどのサブスクでも視聴できる映画となっています。
この映画のあらすじ、なぜ人気なのか解説していきたいと思います。
ネタバレは多少ありますので一応ネタバレ注意とさせていただきます。
それでは映画『かもめ食堂』のレビューをしていきたいと思います。
作品紹介・あらすじ
作品紹介
フィンランドの首都ヘルシンキにある小さな食堂を舞台に、3人の日本人女性が織りなす穏やかな日常をつづったドラマ。作家・群ようこの同名小説を原作に、長編劇場デビュー作「バーバー吉野」で注目を集めた荻上直子が脚色・監督を務めた。日本人女性サチエはヘルシンキの街角に「かもめ食堂」という名の小さな食堂をオープンさせるが、客は一向にやって来ない。そんなある日、サチエはひょんなことから日本人旅行客のミドリと知り合い、店を手伝ってもらうことに。やがてサチエの店には、個性豊かな人々が次から次へとやって来るようになり……。小林聡美、片桐はいり、もたいまさこが3人の日本人女性を演じ、「過去のない男」のマルック・ペルトラが共演。
2005年製作/102分/日本
かもめ食堂 : 作品情報 – 映画.com (eiga.com)
配給:メディア・スーツ
劇場公開日:2006年3月11日
感想
本作を観た感想として独特な雰囲気の映画という印象で面白いという意見がある一方で怖い、気持ち悪い、なぜ人気か分からないといった否定的な意見も少なからず見受けられました。
個人的な感想としては他の映画にはない魅力があるのは感じましたが、やはり人に勧められる程の素晴らしい映画とまではいかないといった感想です。
ストーリーはサチエはヘルシンキの街角に「かもめ食堂」という名の小さな食堂をオープンさせるが、来店客はいない日々が続く。そんなある日、サチエは日本人旅行客のミドリと知り合い、店を手伝ってもらうことになり。やがてかもめ食堂には次々と客が来るようになるといったあらすじです。
しかし、このかもめ食堂に次々と客が来るという設定に説得力がなく接客もあまり良いとは言えないですし、サチエやミドリに不思議な魅力があるようにも見えませんでした。
特に片桐はいり演じるミドリは良く言えば自然体でフレンドリーなキャラクターですが、見る人によっては客に「たまには友達も連れてきなさいよ」とか馴れ馴れしく失礼なだけの人にも見えてしまいます。
サチエも倒れた客を自宅まで連れて行くために営業時間中に付き添って行きますし、他にも来店客がいるにも関わらずそれはリアリティに欠けると思いました。
それなのにも関わらず次々と客は増えていきますし、一体なぜ人気な店になったのか説得力がありませんでした。一度来た客が漏れなくリピーターとなっているのも少し怖いレベルです。
良かったところは料理しているところのシーンで、メニューの料理が美味しそうにみえるところです。しかし、それでもここまで人気なお店になっていくようには思えませんし、上映時間は102分ですが体感的には2時間以上に感じるほど退屈な映画でした。
Netflixなどで視聴できますが優先して観るほどの映画ではないなといった感想です。正直なぜ人気となったのか疑問な映画でストーリー、演出、音楽とどれをとっても微妙な映画だといった感想です。