映画『マーベルズ』レビュー
”サプライズに全振りしたマーベル映画”
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の最強キャラクターであるキャプテン・マーベルが主役の映画。
現在では映画だけでなくドラマとの繋がりもあるため、以前よりもMCUのストーリーを追うことが難しくなってきましたがエンドゲームでの興奮が忘れられない身としては追わずにはいられない作品でした。
では、実際に鑑賞してどう思ったのか参考にしていただければと思います。
ネタバレは多少ありますので一応ネタバレ注意とさせていただきます。
それでは映画『マーベルズ』のレビューをしていきたいと思います。
作品紹介・あらすじ
作品紹介・あらすじ
マーベル・コミックのヒーローたちが活躍する作品群「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」の一作で、アベンジャーズ最強ともいわれる女性ヒーロー、キャプテン・マーベルを主役に描いた映画「キャプテン・マーベル」に続くシリーズ第2弾。キャプテン・マーベルが、アベンジャーズオタクな高校生ヒーローのミズ・マーベルと、宇宙ステーション「S.A.B.E.R.(セイバー)」に所属する敏腕エージェントのモニカ・ランボーとチームを結成する。
規格外のパワーと不屈の心を兼ね備え、ヒーロー不在の惑星を守るため幅広く宇宙で活動していたキャプテン・マーベル。そんな彼女のある過去を憎み、復讐を企てる謎の敵が出現する。時を同じくして、キャプテン・マーベルと、まだ若い新世代ヒーローのミズ・マーベル、強大なパワーを覚醒させたばかりのモニカ・ランボーの3人が、それぞれのパワーを発動するとお互いが入れ替わってしまうという謎の現象が起こる。原因不明のこの現象に困惑するなか、地球には未曽有の危機が迫り、キャプテン・マーベルはミズ・マーベル、モニカ・ランボーと足並みのそろわないチームを結成することになるが……。
キャプテン・マーベル役はオスカー俳優のブリー・ラーソン。ミズ・マーベルことカマラ・カーンをドラマシリーズ「ミズ・マーベル」に続きイマン・ベラーニ、モニカ・ランボー役をドラマシリーズ「ワンダヴィジョン」に続きテヨナ・パリスがそれぞれ演じる。MCU作品に数多く関わってきた、サミュエル・L・ジャクソン扮するニック・フューリーも登場。大ヒットドラマ「梨泰院クラス」のパク・ソジュンが出演し、ハリウッドデビューを飾る。メガホンをとったのは「キャンディマン」の女性監督ニア・ダコスタ。2023年製作/105分/G/アメリカ
マーベルズ : 作品情報 – 映画.com (eiga.com)
原題:The Marvels
配給:ディズニー
劇場公開日:2023年11月10日
感想
現在のマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)は映画の物語だけでなくドラマのストーリーも結ぶことが多いため、物語の系列を追っていくのは以前よりも時間を要するようになり、これからMCUのストーリーを追う人にはよりハードルが高くなってしまっていると思います。
本作は、ドラマ作品を見ていなくてもストーリーに置いていかれることはあまりないと思いますが、やはり作品を追っていないとキャラクターに対しての愛着なども異なると思います。そのためドラマシリーズを一切視聴せずに本作を観る人と、作品を追ってきた人とで同じくらい楽しめるかは疑問です。
キャプテン・マーベル、ミズ・マーベル、モニカ・ランボーと複数の主人公にスポットを当てているこの映画ですが、やはり本作の一番の見所はアベンジャーズの中でも最強核のキャプテン・マーベルのこれまで見られなかった一面が見られる点だと思います。
常に常人の域を越えた能力をもち戦闘面でも欠点のないキャラクターですがこの作品の中では人間としての弱い部分が描かれておりより一層人間味のあるキャラクターとして描かれている点は評価できるポイントだと思います。
大人としてのヒーロー像と子供ならではのヒーロー像の違いも上手く描かれており、大人は沢山の人を救える選択を取り続ける、子供は目に見える人を全て救う道を選択する。
それぞれのキャラクターの価値観が上手く描写されているところは複数のヒーローを描く上で大切なことだと思います。
しかし、三人のキャラクターを活躍させることには成功しているとは言い難いです。三人のヒーローの共闘は本作で最も期待していた部分ではありますが、予想していたものよりも見応えがあるとは言えず、その点は少し残念なところでした。
ですが、やはり本作ではサプライズとしての演出が何よりも評価ポイントでその点はこの映画を観て良かったと思えるところでした。