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映画『魔女見習いをさがして』レビュー

レッド

”間違いなくおジャ魔女どれみの傑作級の映画”

監督は佐藤順一で当時のオリジナルスタッフが結集して制作した本作、上映後はおジャ魔女どれみのキャラクターがほとんど登場しないことでそれを期待していた人たちから賛否両論の声がありプチ炎上していた作品でした。

しかし、実際観てみると本作は間違いなくおジャ魔女どれみの映画で傑作級の作品だったと感じました。

ネタバレはなしとなっていますので初見の人でも安心して見れます。

それでは映画『魔女見習いをさがして』レビューをしていきたいと思います。

作品紹介・あらすじ

作品紹介・あらすじ

1999年から4年間にわたって放送され人気を博した魔法少女アニメ「おジャ魔女どれみ」シリーズの20周年を記念し、3人の新たなヒロインが織り成す大人のための魔法の物語を描いた劇場版アニメ。教員志望の大学生ソラ、帰国子女の会社員ミレ、フリーターのレイカ。年齢も住む場所も悩みも全てが違う3人だったが、不思議な巡り合わせで一緒に旅に出ることに。3人は「どれみ」にゆかりのある様々な土地を巡る旅を通し、大人になって忘れてしまっていたそれぞれの大切なものを見いだしていく。制作陣には監督の佐藤順一、脚本の栗山緑、キャラクターデザイン・総作画監督の馬越嘉彦ら、テレビアニメ版のオリジナルスタッフが再結集。3人のヒロインの声を担当したのは、森川葵、松井玲奈、百田夏菜子。

2020年製作/91分/G/日本
配給:東映

魔女見習いをさがして : 作品情報 – 映画.com (eiga.com)
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感想

本作はおジャ魔女どれみの続編というよりは、おジャ魔女どれみを見て育った少女のお話となっています。全くの面識のない3人がおジャ魔女どれみという共通の趣味を通して大切な人間関係を築いていく。ストーリーの導入部分が完璧でそこからおジャ魔女どれみの聖地巡礼をしていく展開は作品に思い入れがある人ほど感慨深いシーンだと思います。

ファンタジーの世界観であるものの同時にハードな悩みを描くのがおジャ魔女どれみでした。その世界観を映画でも継承しており本作で登場するソラ、ミレ、レイカはそれぞれ悩みを抱えており現実と向き合っていく。

おジャ魔女どれみで描かれていたことが本作の中でも生きていて、映画の中でどれみ達の活躍は描かれませんが、間違いなくおジャ魔女どれみの映画だと思える作品です。

当時は魔法を夢見ていた少年少女が大人になって魔法なんてないことを知っている、でも魔法があったらとどこかで思ってしまう。魔法はあくまでもきっかけでおジャ魔女どれみでもどれみ達は最後は魔法に頼らずに未来への道を切り開いていきます。

本作のソラ、ミレ、レイカも、そんなどれみ達と同様に自分たちの手で未来を切り開いていきます。登場人物それぞれ年齢も違えば抱えている悩みも違う訳ですが、それぞれが自分の悩みと向き合いおジャ魔女どれみのエピソードからヒントもらい乗り越えて行くストーリーは当時おジャ魔女どれみを見て育った現在の自分とも重なるところがあり感慨深いところでもあります。

総評

おジャ魔女どれみの登場人物が作中で活躍しないことで賛否が分かれる作品とはなってしまいましたが、おジャ魔女どれみの映画として素晴らしい作品だと感じました。

当時おジャ魔女どれみを見ていた世代の人達にも、初見の人達にも楽しめる映画だと思います。それだけ一本の映画としての完成度が高いと言えます。

魔法ではなく、自分の未来を切り開く魔法はそのきっかけに過ぎない。本作の登場人物も同様におジャ魔女どれみで描かれてきたおジャ魔女どれみという作品を通して未来を切り開いていく、当時の制作陣が関わっていること、佐藤純一監督ということもあって本当におジャ魔女どれみという作品を大切に作られた作品だと感じました。

確かにおジャ魔女どれみのキャラクターが活躍することを期待して観ると肩透かしをくらってしまうとは思いますが、本作は間違いなくおジャ魔女どれみの映画として傑作級の作品であり当時どれみを見ていた世代はもちろんですが、初見だとしても問題なく楽しめる作品だと思います。

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