bad movie

映画『忌怪島/きかいじま』レビュー

レッド

”商業向けに作られただけの駄作ホラー”

監督は「犬鳴村」に始まる「恐怖の村シリーズ」を手がけた清水崇。

ホラーにメタバースという斬新な要素を取り入れた作品ということで興味本位で観た作品なのですが、ホラー映画という金銭的に制作しやすいジャンルで、とりあえずジャニーズ主演の映画を作ろうとする制作陣の商業的な考えによって作られた作品だと感じ取れてしまいました。

ネタバレはなしでいきますので、初見の人も安心してレビューをみていただけると嬉しいです。

それでは映画『忌怪島/きかいじま』レビューをしていきたいと思います。

作品紹介・あらすじ

作品紹介・あらすじ

「犬鳴村」に始まる「恐怖の村シリーズ」を手がけた清水崇監督が、今度は閉ざされた島を舞台に、現実世界と仮想世界という2つの空間で巻き起こる恐怖を描いたホラー。人気アイドルグループ「なにわ男子」の西畑大吾を主演に迎えた。

南の島を訪れたVR研究チーム「シンセカイ」のメンバーたちに、不可解な死や謎が次々と襲いかかる。非科学的なことを信じないシンセカイの天才脳科学者・片岡友彦は、父の死をきっかけに島にやって来た園田環とともに真相を解き明かすべく奔走するが……。

園田環を「ザ・ファブル」シリーズの山本美月、島の住人である謎の少女・金城リンを「水は海に向かって流れる」の當真あみ、シンセカイのメンバーを元「乃木坂46」の生駒里奈、「キッズ・リターン 再会の時」の平岡祐太、「ベイビーわるきゅーれ」の水石亜飛夢、「ミュジコフィリア」の川添野愛が演じる。

2023年製作/109分/PG12/日本
配給:東映

忌怪島 きかいじま : 作品情報 – 映画.com (eiga.com)

感想

本作を鑑賞して一番に感じたのは、今までの村シリーズとやってることが一緒だと感じました。一応これまでの村シリーズと差別化するためにVRという現代的な要素を入れてはきていますが全く設定が活かされておらず持て余してしまっています。

ことによって、作りようによっては面白い作品にもすることができたと思うのですが、ただ斬新なアイディアを盛り込んでいるだけなので本当に意味が分からなかったです。

主演の西畑大吾は感情の波があまりないようなキャラクターの片岡友彦という役を演じているのですが、演技力があまりにも不足しており設定というよりも演技力のせいで感情の起伏を表現できてないように感じました。少なくとも実力で主演に抜擢されたのではなく事務所の力で主人公の役を演じているのが映画を鑑賞している時間感じとれてしまいました。

また主人公はシンセカイの天才脳科学者という設定ですが、脳科学者というからには脳の研究をしてきた人のはずです。つまり他人と関わることで脳に関する研究が進むと思うのですが、人と関わるのが苦手とはどういうことでしょうか。この辺も雑に天才という設定と脳科学者という設定を盛り込んだだけなのだなと思いました。

映画全体で言えることでもあるのですが、セリフ回しやストーリー構成が幼稚でキャラクターが状況や設定を説明するのですが、自然にキャラクターのセリフとして説明するのではなく、キャラクターから脚本家が透けて見えるという表現が正しいと思います。

上手いセリフ回しでは自然にキャラクターのセリフとして観客や視聴者に状況や設定を説明する脚本であり、ここが不自然になってしまうと本作のような不自然にセリフで何でも説明する低年齢向けのような作品になってしまいます。

また、ストーリーの評価としても雑で小学生が書いたようなクオリティで演出、キャラクター、ストーリー全てにおいて幼稚でつまらない作品だと思いました。

総評

ホラーというジャンルは低予算で制作できるジャンルではあるので、作りやすいジャンルではあると思いますが、その分作り手の手腕が問われるジャンルでもあると思います。ただ音やグロさで驚かす作品、古典的なホラー演出で怖がらせる手法などセンスのない方法で怖がらせる作品も多々見受けられます。

ホラー映画は金銭的な側面では制作しやすいですが、このジャンルで良作を作ることは非常に難しいと思います。本作は、手っ取り早く映画を制作できて尚且つジャニーズ主演の映画を作ろうとする考えが透けて見えて制作陣の良い映画を作ろうとする情熱のようなものが微塵も感じられませんでした。

脚本は幼稚で小学生が考えたようなストーリーで、子供向けなのかと思いきや全年齢対象の映画でもない。本当に誰に向けて作られた映画なのか分からない映画だというのが率直な感想です。時間をドブに捨てたくない方は観ないことをオススメします。

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