映画評価

映画『大名倒産』レビュー

レッド

”コメディとしては評価が分かれる映画”

監督は「そして、バトンは渡された」の前田哲

キャストは 神木隆之介、杉咲花、松山ケンイチ、小日向文世、宮﨑あおい、桜田通などとなっています。

浅田次郎の小説の実写化ということと、映画館で上映時間の都合で偶然観に行った映画です。

感想としては、原作の良さは映画に反映されているとは言い難いといった評価になりました。

映画『大名倒産』レビューをしていきたいと思います。

作品紹介・あらすじ

ベストセラー作家・浅田次郎の同名時代小説を、「そして、バトンは渡された」の前田哲監督が映画化。

江戸時代。越後・丹生山藩の役人の息子として平穏に暮らしていた間垣小四郎は、ある日突然、自分が徳川家康の血を引く丹生山藩主の跡継ぎだと知らされる。

しかも実の父である一狐斎は、小四郎に国を任せて隠居してしまう。庶民から藩主へと大出世したかに思えたのもつかの間、丹生山藩が25万両(今の価値で約100億円)もの借金を抱えていることが判明。

頭を抱える小四郎に、一狐斎は「大名倒産」を命じる。それは借金の返済日に藩の倒産を宣言して踏み倒すという案だったが、実は一狐斎は小四郎に全ての責任を押しつけて切腹させようと企んでいた。

神木隆之介が主演を務め、キャリア初のちょんまげ姿に挑戦。小四郎の幼なじみ・さよを杉咲花、小四郎の兄・新次郎を松山ケンイチ、実の父・一狐斎を佐藤浩市が演じる。「七つの会議」の丑尾健太郎と、テレビドラマ「下町ロケット」の稲葉一広が共同脚本を手がけた。

2023年製作/上映時間120分/G/日本
配給:松竹

大名倒産 : 作品情報 – 映画.com (eiga.com)

評価点・不満点

前田哲監督の作風は「そして、バトンは渡された」を見て、映画全体に統一感がない監督というイメージを持ちました。

本作の評価としてもコメディ時代劇として過剰に振り切っているのかと思いきや、シリアスで感動をさせようとする場面など温度差が激しく、決して自然な流れでストーリーが進んでいるとは言い難い映画となっていました。

当然コミカルの中にシリアスな要素を入れることが悪いわけではありません。笑いもあって感動もできるのであればそれは高く評価されるべき映画なのは間違いありません。

コメディはどうしても評価が分かれるジャンルなので、面白いかつまらないかレビューするのは難しいのは仕方がありませんが、本作は演出や表現が大袈裟すぎて映画のノリについていくことが出来なければ上映時間2時間が地獄のような時間になると思います。

脚本の評価としても、脚本が崩壊してるということはありませんが、借金をどのように完済するのか学べることもあるのかと思って鑑賞していましたが、特に映画を通して学べることもありませんでした。

ストーリーとしては王道で流れは自然なのですが、キャラクターの魅力が薄いため展開に説得力がなかったため、もっと登場人物を掘り下げて描いた方が脚本の評価は高まったのかなといった感想を抱きました。

キャスティングが神木隆之介、杉咲花、松山ケンイチ、小日向文世、宮﨑あおいなどの豪華なキャストにしているのだから、豪華キャストを生かすだけのストーリーを用意しなければ宝の持ち腐れだと思います。

総評

時代劇として歴史について詳しくなければ楽しめないといった作品ではなく、気軽に観ることができる点は評価できるポイントですが、コメディとしては映画全体のふざけまくったノリについていくことができなければ終始つまらないといった感想で終わると思います。

コメディなので人によって評価が分かれるのは当然ですが、借金返済のためどのような知恵を働かせて完済するのかといったストーリーの肝となる部分のできは少し弱かったなといった感想です。

ストーリーとしては王道で、脚本単体でみれば悪くないのですが、登場人物の魅力が乏しいため展開に説得力がなかったのが残念でした。

笑いのツボが浅く、映画全体の作風やノリが好きな人には十分楽しめる映画だと思いますが、コメディ時代劇でありながらも何か勉強になることはないかと考えている人にはあまりオススメできない映画だと思います。

ストーリーを楽しみたいのであれば素直に原作を読むことをオススメします。

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