映画評価

映画『ウィッシュ』レビュー

レッド

”ポリコレ要素は減ったが同時にアニメーションの魅力も半減してしまった”

監督は『アナと雪の女王』のクリス・バック。

ディズニー100周年記念作品として制作された本作ですが、爆死とまではいかないまでも世界での興行収入的にはあまり良くなく莫大な制作費からしたら大コケと言わざるをえない現状となっています。

近年のディズニー映画で多く見られる『ピノキオ』『ピーターパン』『リトルマーメイド』ポリコレ要素は少ない映画ではありますが、色々と不満点のある作品となっていました。

ストーリーのネタバレは基本していませんが、少しストーリーにふれた感想を書いているためその点は注意してください。

それでは映画『ウィッシュ』のレビューをしていきたいと思います。

作品紹介・あらすじ

https://www.youtube.com/watch?v=y5_4oBzgkWc

作品紹介・あらすじ

劇場公開日:2023年12月15日

2023年、ウォルト・ディズニー・カンパニーが創立100周年を迎え、その記念作となるアニメーション最新作が『アナと雪の女王』のスタッフ陣が贈る、ディズニー100年の歴史の集大成となる新たなドラマティック・ミュージカル『ウィッシュ』。

本作は、長きにわたりディズニー作品が描き続けてきた“願いの力”を真正面からテーマとして描く、100年の歴史の集大成とも言うべき作品である。これまでディズニー作品の主人公たちは強く願う力で道を切り開いてきたが、本作はそんなどの作品の世界より前から存在するファンタジーの世界、どんな“願い”も叶うと言われている “ロサス王国”を舞台にした物語。 100年のすべてが、この物語に―みんなの心が熱くなる、魔法のミュージカル体験! 願いが叶う魔法の王国に暮らす少女アーシャの願いは、100歳になる祖父の願いが叶うこと。だが、すべての“願い”は魔法を操る王様に支配されているという衝撃の真実を彼女は知ってしまう。

みんなの願いを取り戻したいという、ひたむきな思いに応えたのは、“願い星”のスター。空から舞い降りたスターと、相棒である子ヤギのバレンティノと共に、アーシャは立ち上がる。「願いが、私を強くする」──願い星に選ばれた少女アーシャが、王国に巻き起こす奇跡とは…?

ヒロイン・アーシャの声優は『ウエスト・サイド・ストーリー』で第94回アカデミー賞助演女優賞を受賞したアリアナ・デボーズ。60回グラミー賞主要2部門にノミネートし、ジャスティン・ビーバー、エド・シーランら有名アーティストへの楽曲提供をするなど、世界的ヒット・ソング・ライター兼アーティストとして活躍しているジュリア・マイケルズが、音楽を担当。ディズニー100周年の集大成であり、更なる新境地となる名作にふさわしいスタッフ・キャスト陣が手掛ける本作から目が離せない。

  • 監督クリス・バック, ファウン・ヴィーラスンソーン
  • 脚本ジェニファー・リー
  • 音楽ジュリア・マイケルズ
  • 製作ピーター・デル・ヴェッコ, フアン・パブロ・レイジェス
  • 声の出演アリアナ・デボーズ (アーシャ), クリス・パイン (マグニフィコ王), アラン・テュディック (バレンティノ)
  • 日本版声優生田絵梨花 (アーシャ), 福山雅治 (マグニフィコ王), 山寺宏一 (バレンティノ), 檀れい (アマヤ王妃), 鹿賀丈史 (サビーノ), 大平あひる (ダリア), 蒼井翔太 (ガーボ), 青野紗穂 (ハル), 落合福嗣 (サイモン), 岡本信彦 (サフィ), 宮里駿 (ダリオ)

文部科学省選定 少年向き 令和5年12月12日

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感想

本作は、ディズニー映画100周年記念作品として制作された本作ですが一言で言ってしまえば無難で制作陣も置きに行った作品といった印象を受けてしまいました。

近年のディズニー映画で批判的な印象をもたれるポリコレ要素も抑えめにしており、『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』のような必要性の全く感じない多様性の描かれ方はされていませんでした。

ポリコレ要素を控え目に制作されたことに関しては好感がもてる一方でアニメーションとしての面白さは過去のディズニー作品の中でもつまらない作品となってしまったところは残念なポイントです。

天下のディズニーなだけはあり、本作の映像としてのクオリティは非常に高いのですが演出が今までのディズニーにあった見る者を圧倒するような要素が一つもありませんでした。

そのため、主題歌もyoutubeなどの動画サイトや、テレビ番組、SNSなどで話題になったから印象には残っているものの、それらを抜きにして初見で映画を鑑賞していたら全く印象には残らなかったと思います。

主人公であるアーシャは主人公ということを忘れてしまうくらいキャラクターとしての掘り下げが甘くなってしまっています。

ヴィランであるマグニフィコ王のキャラはザ・ヴィランといった分かりやすい悪者でありキャラクター性もあるのにも関わらずアーシャという主人公が残念な感じになってしまっています。

本作で最も評価できる要素は、アーシャの星に願う歌声を聴き空から降ってきたスターの存在。魔法を王によって禁止されている中で、魔法に頼らなくても願いを叶えてくれるスターはアーシャにとって救いとなる存在ですが、スターのキャラクター性は本作のキャラクターの中でも唯一の魅力的なキャラクターだと思います。

ディズニーは多様性を取り入れた映画作りをしているためか、深くキャラクターを掘り下げることをあえて避けているように感じます。そのため、どのキャラクターもキャラが立っていないつまらないキャラクターになってしまっているのだと思います。

ポジションをあえてとらないことが悪いことだとは思いませんが、面白い映画を作ることよりも多様性を描くことがなによりも大切だと考えているうちはラーヤと龍の王国のような傑作が生まれることはしばらくなさそうです。

現在では公開日から間もないということもあり、映画館でしか鑑賞できませんが、しばらくすればディズニープラスでも配信されるため、優先して観に行かなくても良いと思います。

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