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映画『長ぐつをはいたネコと9つの命』レビュー

レッド

” ドリームワークスの最高傑作”

ドリームワークスの最新作で長ぐつをはいたネコことプスの長編劇場アニメとなっています。

9つの命があり、8回死ぬことができる。しかし最後の1つの命となってしまった時、初めて恐怖という感情が芽生えるプス。

恐怖心に負けて一度は普通の猫として生きていこうと決断するわけですが、もう一度以前までの勇敢な自分に戻るべく願い星を求めて旅をしていきます。

その旅の中でプスの感情が変化し本当に大切にすべきものはなんなのか。本当の勇気とはなんなのか気付き成長していくストーリーは圧巻でした。

物語の根幹となるネタバレはありませんが、ネタバレは多少あるのでネタバレ注意とさせていただきます。

それでは映画『長ぐつをはいたネコと9つの命』レビューをしていきたいと思います。

作品紹介・あらすじ

作品紹介・あらすじ

ドリームワークス・アニメーションのヒット作「シュレック」シリーズから誕生した人気キャラクター、「長ぐつをはいたネコ」ことプスを主人公に描く長編劇場アニメの第2弾。

帽子に羽根飾り、マントと長ぐつがトレードマークのお尋ね者の賞金首ネコ、プス。剣を片手に数々の冒険をし、恋もした。ところが、気が付けば9つあった命は残り1つになっていた。急に怖くなり、賞金首でいることをやめて家ネコになることにしたが、プスを狙う敵の襲来を受け、平和な生活はすぐに壊されてしまう。そんな時、どんな願い事もかなうという「願い星」の存在を知ったプスは、再び命のストックを得るため旅に出る。

監督は「トロールズ みんなのハッピーホリデー!」「クルードさんちのあたらしい冒険」のジョエル・クロフォード。プス役の声優をアントニオ・バンデラス、プスの元カノのキティ役の声優をサルマ・ハエックがそれぞれ務めた。日本語吹き替え版のキャストは、プス役の山本耕史、キティ役の土屋アンナほか。第95回アカデミー長編アニメーション賞ノミネート。

2022年製作/104分/G/アメリカ
原題:Puss in Boots: The Last Wish
配給:東宝東和、ギャガ

長ぐつをはいたネコと9つの命 : 作品情報 – 映画.com (eiga.com)

評価点

  • プスの成長の描き方が丁寧
  • サブキャラクターが魅力的

プスの成長の描き方が丁寧

本作の主人公プスは、9つの命がある。つまり9回まで死ぬことが出来るということ。しかし、プスは8回もの命を粗末に使ってしまい後1回しか死ぬことができないというところから物語が本格的に動き出す。

何度も死ぬことができるということは次があるということ、次があるから死に対して恐怖も感じない、そんなプスが最後の命しか無くなり初めて死の恐怖を感じることになります。

その恐怖を与える象徴となるのがウルフです、明らかに自分よりも戦闘能力の高いウルフとの対峙でプスは死ぬかもしれないという恐怖で長ぐつをはいたネコとしての自分自身から逃げ出します。

命を増やすことができれば、もう一度長ぐつをはいたネコとして勇敢であった頃の自分に戻れると信じ願い星を手に入れるための旅をしていきます。

勇気とは死をも恐れないことではなく、死の恐怖を知りながらも恐怖を乗り越えること、プスが恐怖の象徴であるウルフの存在によって本当の勇気を知り成長していく物語は感動させられました。

また、誰よりも自分のことが大切に考えていた、プスがキティとワンコとの冒険を通じて本当に大切な物が何なのか気付いていく心理の変化も本作を評価しているポイントです。

サブキャラクターが魅力的

本作のキャラクターは全てが魅力的です。プスと一緒に旅をすることになるキティとワンコ、キティはプスの本当の気持ちを知ることでプスを理解しようと一歩踏み寄る、プスが本当の勇気を知る上で欠かすことのできない存在として描かれています。

ワンコはぶっ飛んでいますが、物事を前向きに捉える命が最後の一つとなり臆病になったプスにとってはワンコの悲惨な過去ですら前向きに考えられるワンコの存在が非常に大きくなっていきます。

また、仲間意識もワンコは誰よりも持っており、プスが本当に大切な物を気付く上で欠かすことのできない存在となっています。プスの成長において、キティとワンコが魅力的に描かれてることで説得力が生まれて展開に納得がいきます。

また、ゴルディのストーリーにも非常に感慨深く作り込まれており、家族になることはどういうことかと考えさせてくれる物語となっています。

リアルでは多様性を描いくために迷走してしまっている作品が多い中で本作は見事に多様性を描いていました。ゴルディにとって3匹の熊は人種どころか生態系すら異なります。生みの親でもなければ生態系すら異なる熊とは本当の家族にはなれないと思っていたゴルディの考え方に変化が生まれていくのですが、クライマックスの展開には涙腺を刺激させられました。

ラストでプスとキティ、ワンコ、ゴルディ達がどのような結末を辿るのか実際に目にしてほしいです。

総評

プスだけでなく本作に登場するキャラクターは漏れなく魅力的に描けており、本作が最初から最後までストーリーに引き込まれるのは間違いなくキャラクターが魅力的だからだと思います。

また動きが激しくなるアニメーションでは独特な表現が使われており見応えがありました。ストーリー、キャラクター、アニメーションなどの映像のクオリティから考えても子供から大人まで誰もが楽しめる作品だと感じました。

多様性を描くために意味の分からない要素を持ち込む映画も多いですが、本作のように自然と多様性を描いている作品は極めて希少であり、もっと多くの人に評価されるべき作品だと思います。

悪役もウルフとジャックがプス達に立ちはだかる敵としてしっかりと機能しており、ストーリーの面白さに貢献しています。

間違いなくドリームワークスの作品の中でも傑作と呼べる映画なので、サブスクやdvdなどで鑑賞することをオススメしたい映画です。

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