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映画『ビューティー・インサイド』レビュー

レッド

” 本物の愛を描いた傑作級の韓国映画”

目覚めると顔や姿が全くの別人になってしまうといった唯一無二の設定の映画。国籍も異なれば、性別も年齢も変わってしまい、つまり国を代表する俳優や女優が一人の人物を演じるということ。

日本では上野樹里がキャスティングされており、この映画でしか体験できないような貴重な時間となることは間違いないと思います。映画を観ることが好きな人は一度は観ておきたい作品となっています。

ネタバレは多少ありますが、物語の根幹となる部分のネタバレは控えさせていただきます。

それでは、映画『ビューティー・インサイド』レビューをしていきたいと思います。

作品紹介・あらすじ

作品紹介


カンヌも、観客も心を奪われた、
感性を揺さぶる新しい愛の形。
2人の最高に特別な恋が始まる!

この冬、これまで誰も見たことがないファンタジーロマンス映画が、一味違った魅力をまとって観客のもとに届けられる。それは、寝て起きるたびに姿の変わる主人公と、彼が恋する女性とのラブストーリー。モンタージュを含む123人の俳優が1人のキャラクターを演じるという一風変わった設定で、これまでの韓国ロマンス映画とはちがう、新しい恋物語が誕生することになった。
原案は2013年カンヌ国際広告祭グランプリを受賞して話題となったソーシャル・フィルム「The Beauty Inside」。インテルと東芝の合作で制作された40分あまりの物語を、韓国のCM界を代表するビジュアル・クリエイターのペク監督が映画化、本作で長編デビューを飾った意欲作である。キャスティングは主演のハン・ヒョジュに加え韓国を代表する俳優陣、そして日本からは韓国でも人気の高い上野樹里が参加という豪華な顔ぶれが揃った。 また本作は、毎日姿が変わる主人公のウジンを愛する女性イスが見分けられなかったり、子供に変わったウジンがイスからタメ口を注意されたりという珍しい設定から来る新しさだけではなく、2人がお互いを知り、愛し合うようになる過程を通じて、「愛はどこから生まれるのか?」という愛に対する根本的な問いを観客に問いかけている。
2015年のカンヌ国際映画祭のマーケットで本作が出品されると、世界のバイヤーたちの熱烈な評価を得て、世界11か国の先行販売が即座に決定。韓国でも、2015年8月20日から公開され、『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』や『ベテラン』などのアクション映画が注目される中、ラブストーリーとしては異例のヒットを記録した。
『ビューティー・インサイド』は、毎日目が覚めると外見が変わるという独特の設定により、愛に対する本質的な問いを私たちに投げかけ、“愛の本当の意味”を考えさせてくれる全く新しいファンタジーロマンスである。

映画『ビューティー・インサイド』オフィシャルサイト (gaga.ne.jp)

あらすじ

毎日姿が変わっても彼女を振り向かせたい。
家具デザイナーのウジンは18歳のときから目覚めると心以外の姿、性別、国籍等の全てが変わるようになってしまった。男、女、老人、子ども、外国人…。人に会う仕事ができないため、才能とインターネットを活かして活躍している。そんな彼の “病気”のことを知っているのは母と親友だけ。ある日、アンティーク家具店で働く美しいイスに出会い、一目で恋に落ちてしまう。彼女に会いたい一心で、毎日初めてきた客のようにお店に通う日々。彼女に告白する“見た目”になる日を待って、ついにデートに誘い、ふたりはロマンティックな3日間を過ごす。しかし、同じ姿でいるため3日間徹夜をしたウジンは、うっかり電車で寝てしまい起きると全く別の顔に・・・。
ウジンはイスに真実を話すことができるのか?イスは、毎日姿が変わるウジンの愛を受け止めることはできるのか?最高に特別な恋が今はじまる!

映画『ビューティー・インサイド』オフィシャルサイト (gaga.ne.jp)

評価点

  • 本当の愛とはのテーマの描き方が素晴らしい
  • 俳優、女優、監督、脚本家など全ての制作陣のレベルが高い

本当の愛とはのテーマの描き方が素晴らしい

他人を好きになる瞬間、その人の外見だったり内面だったり様々ですが本当の愛とは、その人の人格そのものを好きになるということ。

本作では、目覚めると外見や国籍、年齢までもが違う見た目になってしまいます。ヒロインのイスは主人公のウジンに心が惹かれて好きになっても1日で外見が変化してしまう。

いくら外見よりも内面重視だと言っても、見た目というのを度外視することはできないと思います。この映画では、そんな気持ちの深いところまで踏み込んで本当の愛というものを描いています。

彼の人格に惹かれていたとしても、次の日になったら子供になっていたり、お年寄りになっていたり、外国人になっていたりと、その見た目の変化に1日のうちにその現実を受け入れて、好きになった人を今までと変わらない想いで付き合うということは想像以上に難しいことだと思います。

そんな、本当の愛というものを外見が目覚めるたびに変わる設定で表現していることが、斬新でありながら伝わりやすい非常に面白い設定だと感じました。

また、ただ設定が斬新なだけでなく設定を見事に作品に落とし込んでいることろは、この映画の一番の評価できる要素だと思います。

イスの決断と二人の結末は実際に映画を観て感動してほしいです。人生の中で観た作品の中でも上位にくる作品になることは間違いありません。

俳優、女優、監督、脚本家など全ての制作陣のレベルが高い

複数人で一人のウジンというキャラクターを演じなければならないというのは斬新であると同時に前例がないことでもあり、映画を制作する上で非常に難しいことだと思います。キャラクターの設定がブレてしまうと見ている人にも同一人物だとは思えませんし混乱を招くだけの要素になってしまうと思います。

設定自体考えることは容易ではあると思いますが、最高の形で映画に盛り込むことはキャストの人も映画を制作する人の技量が試される難しいことだと思いますが、この映画では別々の人が一人のウジンを演じていますが、自然と同一人物だと受け取ることができます。

そのため、見ている最中に状況をいちいち飲み込む必要がなく、ストーリーに集中してウジンとイスの恋愛を鑑賞することができます。

ハン・ヒョジュ、パク・ソジュンを始めとした全てのキャストの演技が素晴らしく、日本からも上野樹里が出演していますが出演者の演技力のレベルが高いと感じました。俳優や女優の演技力、演出家、脚本家、監督とこの映画に携わる全ての人の実力が最高水準だったことが本作を傑作級の作品に押し上げることに成功した理由だと感じました。

総評

主人公のイス役のハン・ヒョジュを始め全てのキャストのレベルが非常に高く、監督や演出家、脚本家など映画の制作陣の手腕には感服させられました。

目覚めると見た目が変わり、複数人の俳優や女優、子役が一人のウジンというキャラクターを演じなければならないといった難しい設定ではあるものの、それが足枷になるどころか完全に映画の魅力にしてしまっているのは見事としか言いようがありません。

外見ではなく内面が大切。口で言うのは簡単ですが実際に一日置きに愛する人が子供になったり老人になったり、性別が変わったり、外人になったりする現実を全て受け入れてでも変わらぬ愛で彼と接することができるのか。この映画では愛というものの本質的なものにまで踏み込んで、愛を描いています。

脚本の完成度が高いことと、魅力的なキャラクターを描けていることで現実を受け止めきれないイスに対しても、現実を受け入れてもらえないウジンの双方に共感できラストまで映画から目が離せませんでした。

ただ一つだけ気になる点を挙げさせてもらうと、後半で海外に行く展開があるのですがウジンの目覚めるたびに見た目が変わる設定上パスポートの作成はできないのではとツッコミを入れたくなるところはありましたが、総合的に評価すると間違いなく傑作級の作品であることは間違いありません。

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