映画『すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ 』レビュー
”幼児向け映画の最高傑作”
監督は「アイドルマスター シンデレラガールズ劇場」のまんきゅうで脚本は「銀河銭湯パンタくん」の角田貴志となっています。。
幼児向けアニメという先入観からあまり期待せずに鑑賞しましたが、良い意味で期待を裏切ってくれた作品でした。
ネタバレは多少ありますので一応ネタバレ注意とさせていただきます。
それでは映画『すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ 』レビューをしていきたいと思います。
作品紹介・あらすじ
作品紹介・あらすじ
「日本キャラクター大賞 2019」でグランプリを受賞したサンエックス株式会社の大人気キャラクター「すみっコぐらし」の劇場版アニメーション。すみっコを好む個性的なキャラクターたちが、不思議な絵本の中で繰り広げる大冒険を描く。ある日の午後、お気に入りの喫茶店「喫茶すみっコ」を訪れたすみっコたちが注文した料理を待っていると、地下室から謎の物音が聞こえてくる。音の正体を確かめに行ったすみっコたちは、そこで1冊の飛び出す絵本を発見する。絵本はボロボロでページの大事なところがなくなっており、桃太郎のお話のページには背景があるだけでおじいさんもおばあさんもいない。すると突然、大きな影が現れ、えびふらいのしっぽが絵本の中に吸い込まれてしまう。「アイドルマスター シンデレラガールズ劇場」のまんきゅうがメガホンをとり、「銀河銭湯パンタくん」の角田貴志が脚本、「がんばれ!ルルロロ」のファンワークスがアニメーション制作を担当。
2019年製作/65分/日本
映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ : 作品情報 – 映画.com (eiga.com)
配給:アスミック・エース
劇場公開日:2019年11月8日
感想
本作はストーリーの前にキャラクターの魅力が際立った作品だと感じました。すみっコ達は行きつけの喫茶店で光る絵本を見つけ、絵本に吸い寄せられてしまいます。
絵本に吸い寄せられたすみっコ達は様々な童話の登場人物となり、童話のストーリーとすみっコを結び付けたことにより皆が知っている童話の話とは少し異なった物語が展開していきます。物語がコミカルでありながら不思議な魅力に引き込まれてしまいます。
様々な童話の物語が展開されていく中、すみっこたちはひよこに出会います。ひよこは自分が何者かも分かりません。すみっこたちはひよこの居場所を見つけるために、今度は目的をもって童話の物語を巡る旅が始まります。
しかし、どの童話を巡ってもひよこの居場所はなく絵本の最後の白紙のページに辿り着いてしまいます。このひよこの正体について、そして自分の存在理由が明らかになり幼児向け映画とは思えない結末となります。
しかし物語の中で救いのある終わり方をしており大人が観ても感動してしまうようなストーリーとなっており子供に見せたい映画の筆頭になることは間違いありません。
子供に楽しんでもらうためにこの映画を見せたら、自分がいつの間にか物語に引き込まれてしまうような、奥深い物語となっているため上映時間も約1時間と短いため親子で観る人には当然ですが、誰にでもオススメできる映画だと思います。
総評
幼児向け映画でありながら、単純でありきたりなストーリーではなく終盤に一捻り入れて物語に深みを入れていることがこの映画の魅力をより一層引き立たせているように感じました。ナレーションなどを多用し小さなお子様でも理解しやすい演出となっているため、観終わった後に映画を理解できないといった心配は皆無だと思います。
序盤はすみっこたちのコミカルな童話のお話から、後半はひよこの居場所を見つける物語。ひよこの秘密が明かされた後のすみっこたちの行動は思わず大人も感動させられてしまうことでしょう。
キャラクター、ストーリー、演出とどれをとっても幼児向け映画の傑作と言えるクオリティに仕上がっていると自信をもってオススメできます。笑って、泣けて、教育にも良い映画を子供と一緒に観ようと考えている人には完璧な映画だと思います。